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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)223

講演者 黒田 純平 (特任研究員/パターン形成研究室(近藤研究室))
演題 魚類ヒレ骨格形成に必須なコラーゲン結晶の成長メカニズム
講演者 臼居 優 (博士課程学生(D5/D5)/パターン形成研究室(近藤研究室))
演題 ゼブラフィッシュの体表模様形成に関わるギャップジャンクションネットワークについて
日時 2019年9月26日(木)12:15〜13:00
場所 生命システム棟2階セミナー室
世話人 世話人:近藤 滋(教授/パターン形成研究室)
Name:Shigeru Kondo
Tel :内線7975
E-mail:skondo@fbs.osaka-u.ac.jp
言語 日本語












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演題/要旨

魚類ヒレ骨格形成に必須なコラーゲン結晶の成長メカニズム

魚類のヒレを支える骨格は非常にユニークな形態をしている。ヒレの根元から先端部に向かって直線状の骨が放射状に発達しており、それぞれの骨は成長すると末端で2つに分岐する。各骨の末端部にはアクチノトリキアと呼ばれる槍状のコラーゲン結晶が放射状に分布しており、骨芽細胞がこのアクチノトリキアの表面をカルシウム沈着させていくことで、直線状の骨が形成されると考えられている。興味深いことに、アクチノトリキアのサイズや局在が異常になると、ヒレ骨の形態が異常になることが報告されており(C. Huang et al., 2009, I. Duran et al., 2011)、ヒレ骨の正しい形態を形成・維持するためには、アクチノトリキアが適切な大きさに成長し、放射状に規則正しく配置することが必要であると考えられる。それではこのアクチノトリキアはどのような機構で形成されるのだろうか?我々はこれを明らかにするために主にin vitroの実験系を用いて研究を行っており、これまでにアクチノトリキアの形成にヒレの表皮細胞が関与していることを明らかにしている(Kuroda et al., 2018)。ヒレの成長末端に分布する表皮細胞は微小なコラーゲン繊維を産生し、これがアクチノトリキアの「種」となって細胞外マトリックス中で成長すると考えられた。また我々は最近、in vitroライブイメージングによってアクチノトリキア同士が融合する様子を観察しており、さらに、間葉系の細胞がこの融合に関与していることを見いだしている。これらの結果から、成長末端に分布する表皮細胞によって産生されたアクチノトリキアは、間葉系細胞の働きを介して自己集合的に融合を繰り返し大きく成長することが示唆された。

ゼブラフィッシュの体表模様形成に関わるギャップジャンクションネットワークについて

ゼブラフィッシュの体表に見られる縞模様は、2種類の色素細胞、黒色素胞と黄色素胞から構成される。この体表模様は細胞自律的に形成されることから、色素細胞間に起こる細胞間相互作用が重要な役割を担っている。これまでの研究から2種類のギャップジャンクションタンパク質、Connexin39.4(Cx39.4)とConnexin41.8(Cx41.8)の体表模様形成への関与が知られており、これらタンパク質に起こる変異は特徴的な体表模様変化を引き起こす。その一方で、2種類のコネキシンが体表模様形成にどのように関わっているのかについては不明な点が多い。コロキウムでは体表模様形成におけるコネキシンの役割や、形成されるギャップジャンクションネットワークについて最近の知見を中心に紹介する。


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