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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)36

講演者 高田 彰二 准教授 (京都大学大学院理学研究科 生物物理 )
演題 「計算機実験による生体分子モーターの作動原理探求」
講演者 金城 玲・Daron M. Standley (大阪大学蛋白質研究所 PDBj)
演題 「Protein Globe」
日時 2008年 1月9日(水) 午後5~7時
場所 大阪大学生命機能研究科ナノバイオロジー棟・3階セミナー室
世話人 中村 春木
Tel: 06-6879-4310
email: harukin@protein.osaka-u.残りを追加












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実施報告

 第36回生命機能研究科研究交流会では,京都大学大学院理学研究科理論生物物理分科の高田彰二准教授をお招きし,「計算機実験による生体分子モーターの作動原理探求」というタイトルで特別講演を行って頂きました.講演では,熱ゆらぎを利用した効率的なエネルギー変換によって力学運動を取り出す生体分子モーターを,弾性ネットワークモデルとして粗視化したシミュレーションを行い,その作動原理を解明する新たな試みに関して講演されました.その計算機実験の例として,ミオシンVのアクチンフィラメント上の歩行運動のシミュレーションをご紹介して頂きました.粗視化された分子モデルでも,精度よく生体分子モーターのシミュレーションができるということに多くの聴講者の方が興味を持たれました.またF1-ATPaseの回転運動のシミュレーションについてもご紹介して頂きました.この研究では、シミュレーションにより回転運動の仮説を提唱し,後に実験グループにより証明されたという非常に興味深いものでした.この講演を通して,計算機実験によるこのようなシミュレーションが,生体分子の機能ダイナミクスの原理を探求することに今後重要な役割を果たすであろうと強く感じました。
 続いて大阪大学蛋白質研究所 Protein Data Bank Japan (PDBj)の金城玲客員准教授とDaron Standley招聘准教授は,"Protein Universe"を表現するためのPDBjの新しいサービスであるProtein Globeというツールに関する講演をされました.講演では,あらゆる蛋白質のドメイン構造間の類似性を表現する新たな試みについてお話をして頂きました.これはまるで地表に点在する陸や孤島のように,ドメイン構造間の類似性に従って,各ドメイン構造をドットとして表現し,疑似地球儀上にマップするというもので,とても斬新なこれまでにないユニークな表現方法であり,今後大いに役立てられることを予感させるものでした。
 両講演とも,多くの質問やコメントが寄せられ,活発な議論が展開されました.また講演後の懇親会では,とても和やか雰囲気の中,引き続き講演者と若手研究者との間で議論が交わされ,大変に活発かつ有意義な交流会となりました。


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