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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)17

講演者 諸橋 憲一郎 教授 (自然科学研究機構 基礎生物学研究所・性差生物学研究部門)
演題 「性を決めるメカニズム」
講演者 竹森 洋 助教授 (医学系研究科生化学分子生物学講座)
演題 「塩誘導キナーゼによるcAMP依存的遺伝子発現制御」
日時 2006年 2月8日(水) 午後5~7時
場所 大阪大学生命機能研究科ナノバイオロジー棟・3階セミナー室
世話人 岡本 光弘












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実施報告

特別講演:諸橋憲一郎教授 (自然科学研究機構 基礎生物学研究所・性差生物学研究部門)
「性を決めるメカニズム」

要旨: 脊椎動物の雌雄はふつう受精のときに性染色体の組み合わせが決まったときに決まる。つまりヒトやマウスでは性染色体がXYのとき雄性、XXのとき雌性の個体として発生する。一方、鳥類ではZZという性染色体の組み合わせを持つと雄性に、ZW という組み合わせを持つと雌性になる。マウスの場合、個体発生のごく初期段階に性腺は精巣にも卵巣にも分化しうる原基として発生するが、胎生14日頃にY染色体の遺伝子発現の影響を受けて未分化性腺が精巣に分化する。さらに分化の結果生じた精巣から分泌される男性ホルモンなどの影響を受けて、雄性の外性器が形成される。 諸橋教授の講演は性腺の発生に関わる多くの遺伝子を網羅的に抽出し、それら遺伝子情報の伝達の上下関係を解析するという壮大な試みの現段階での知識をまとめたものであった。そしてM33からAd4BP、そしてCypにつながる伝達経路と、M33からSry、そしてSox9、Misにつながる伝達経路の解析を解説された。


講演:  竹森洋助教授 (医学系研究科・生化学分子生物学講座)
(現所属:独立行政法人 医薬基盤研究所代謝シグナルプロジェクト)
「塩誘導性キナーゼによるcAMP依存的遺伝子発現制御」

要旨: 塩誘導性キナーゼSIKは竹森博士らによって副腎皮質からクローニングされた新規のセリン・トレオニン・プロテインキナーゼである。その後SIKがcAMP依存性の遺伝子発現を制御することが分かり、その分子機構が詳細に研究された。その結果、SIKはcAMP依存性転写因子CREBの転写活性を補助する共役因子であるTORCをリン酸化することによってcAMP依存遺伝子発現を間接的に制御することが明らかになった。講演はこれらの研究の展開を詳しく示したものであった。


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