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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)179

講演者 作野 剛士(東京大学分子細胞生物学研究所・准教授)
演題 「減数分裂期コヒーシンを介した染色体高次構造形成機構」
日時 2018年1月17日(水)12時15分〜13時
場所 生命機能研究科 生命システム棟2階セミナー室&ラウンジ
世話人 世話人:淺川東彦(生命機能研究科 細胞核ダイナミクス研究室・准教授)
Tel :4621
E-mail:askw@fbs.osaka-u.ac.jp












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【講演案内】

演者:作野 剛士(東京大学分子細胞生物学研究所・准教授)

所属:東京大学分子細胞生物学研究所
  
演題:「減数分裂期コヒーシンを介した染色体高次構造形成機構」

要旨:
 有性生殖を採用した生物は、相同染色体間でDNA鎖を交換する仕組み(組換え)
を獲得したことで、配偶子ゲノムの多様性を担保すると同時に、キアズマ形成に
より分配されるべき相同染色体ペアに物理的接触を生じさせることで正確な染色
体分配を保証し、最終的にゲノムを半減させて配偶子に伝播することを可能にし
てきた。実際に減数分裂期組換えの欠損と染色体分配のミスに起因する異数体配
偶子の形成は、流産やダウン症等の先天性異常の大きな要因の一つとなる。減数
分裂期の染色体はこの時期特有の非常に秩序だった高次構造を形成することやそ
の構造が組換え反応を行う上で必要であることが多くの生物で示唆されている
が、高次構造が如何にして形成されるのか、その分子機序についての多くが未だ
に謎に包まれている。我々は、染色体の高次構造形成に必要な減数分裂期コヒー
シンの解析を端緒とし、その構築原理の解明を目指しており、これまでの研究過
程で明らかになってきた成果を中心に紹介したい。


世話人:淺川東彦(生命機能研究科 細胞核ダイナミクス研究室・准教授)
Tel :4621
E-mail:askw@fbs.osaka-u.ac.jp

【実施報告】
      第179回生命機能研究科研究交流会では、東京大学分子細胞生物学研究所・
准教授の作野剛士先生をお招きし、「減数分裂期コヒーシンを介した染色体高次構
造形成機構」をテーマに、講演して頂きました。作野先生は、減数分裂期における
コヒーシンの機能に注目し、その機能解明を目指し研究を行っておられます。
講演では、体細胞分裂時と減数分裂時におけるコヒーシンの違い、減数第一分裂
のみ相同染色体のペアが両極に分配される還元分配が生じる機構、減数分裂時に
構築されるシナプトネマ複合体(染色体の軸)形成とコヒーシンの関係について
最新の研究成果をご紹介いただきました。今後はコヒーシンが染色体をパッキン
グする分子メカニズムに注目して研究を展開していきたいと仰っていました。
私の知人にコヒーシンが関係する疾患のコルネリア・デ・ランゲ症候群の方がい
ます。治療法等は確立されていないため、今回紹介されたような研究の進展に個
人的にも期待をもちながら聴講しました。いずれの内容も非常に興味深いお話で
あり、コヒーシンが担う役割の重要性を改めて実感しました。
(生命機能研究科・平岡研・M1 三藤嵩大)


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