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生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム)100

講演者 升島努 (((独)理化学研究所 生命システム研究センター・一細胞質量分析研究チーム・チームリーダー))
演題 「Single Cell Drug Discovery, Single Cell Metabolomics, & Single Cell….」
日時 2014年9月26日(金)16時00分〜17時20分
場所 生命機能研究科 ナノバイオロジー棟3階セミナー室
世話人 世話人:柳田敏雄(生命機能研究科 特任教授)/青木高明(理化学研究所 生命システム研究センター)
Tel:06-6155-041
E-mail: t_aoki@riken.jp












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実施報告

第100回 生命機能研究科研究交流会(FBSコロキウム) 報告

日時:2014年9月26日(金)16時00分〜17時20分
会場:生命機能研究科 ナノバイオロジー棟 3Fセミナー室
講演:升島 努 (独)理化学研究所 生命システム研究センター
一細胞質量分析研究チーム・チームリーダー
演題:「Single Cell Drug Discovery, Single Cell Metabolomics, & Single Cell....」

記念すべき第100回目のFBSコロキウムは、理研・生命システム研究センター(QBiC)のチームリーダーであり、生命機能研究科招へい教授の升島努先生をお迎えして行われました。日程上の諸事情により、開催日が日本生物物理学会年会と重なってしまったため、参加者数が懸念されましたが、実際には50人以上の聴衆にお越し頂き、活発な議論が交わされました。
 「生きた細胞の変化と分子の網羅的変化をすぐ同時に捉える」これはライフサイエンスや医療にとって、長年の夢であったかと思います。 ただ細胞の挙動はバラバラで、細胞1個での超高感度の分子検出技術が必要でした。升島先生の研究グループは、7年間の努力の末に、顕微鏡で細胞の動きを捉えながら、見たい瞬間に、ナノスプレーチップという特殊な細管で、細胞内小器官1個でも、生きた1個の細胞から成分を吸引捕捉し、その1ピコリットルにも満たない超微量の成分をすぐに質量分析計に注入し、数千の分子ピークを網羅的に検出するという、一細胞質量分析法と呼ぶべき全く新しい技術を開発することに成功しました。この世界初のブレークスルーを起点に、植物・動物を問わず生命の4次元的代 謝追跡を通して、生命の応答や発生の分子機構やガン細胞の分子変化、産学連携による1細胞創薬・診断新技法の研究を展開しています。当日は一細胞質量分析法の原理や技術的な解説、研究内容の最新の知見のみならず、世界における研究動向や論文投稿の際の裏話、特許競争に関する話題など、他分野の研究者にとっても興味深い内容をご紹介頂きました。質疑応答では、生物科学的な視点からの、検出限界に関する質問や、イオンなどの低分子の細胞内動態や細胞接着研究への応用の可能性について、また工学的な視点からの、チップ位置決め精度や細胞質吸引量制御に関する質問などについての活発な議論が交わされました。
 引き続き行われた意見交流会では、研究全般に関する話題のみならず、電気自動車の開発者としての側面も持つ升島先生と参加者との間で、現行の自動車業界に関する熱い議論も交わされ、非常に楽しくかつ有意義な時間を過ごすことが出来ました。

青木高明
(独)理化学研究所 生命システム研究センター
生命機能研究科 招へい准教授


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