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細胞分子神経生物学研究室〈山本教授〉

役職 氏名 Email TEL 研究・教育業績
教授 山本 亘彦 06-6879-4636 詳細を見る
准教授 白崎 竜一 06-6879-4635 詳細を見る
助教 菅生 紀之 06-6879-4635 詳細を見る
TEL 06-6879-4637
FAX 06-6879-4636
研究室郵便宛先 〒565-0871 吹田市山田丘1-3
大阪大学大学院生命機能研究科 山本研究室
山本研究室HP http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/neurobiol/

山本研の概要

私たちは脳の神経回路形成に興味を持っている。これまでの研究から、神経回路の基本構築は概ね発生のプログラムに依存して形成されるのに対して、細部の結合性は外界からの刺激に由来する神経活動によって修飾されることが示唆されている。私たちは大脳皮質の回路形成に着目して、その細胞・分子メカニズムを明らかにしようとしている。

1. 大脳皮質における層特異的な神経回路形成の制御機構に関する研究

20_img1.gif大脳皮質の神経回路における特徴の一つに層特異性が挙げられる。大脳皮質は6層からなる層構造を有し、その構造に基づいて他の神経核などと整然とした回路を形成している。中でも間脳の視床から大脳皮質への結合、視床皮質投射については詳細な記述がなされ、視床ニューロンの軸索は大脳皮質感覚野の主として4層で枝分かれを形成しシナプス結合を作ることが示されている。私たちはこの形成機構を解明するために組織構築が維持される培養系を開発し、皮質への入力線維が標的層で神経結合を形成する過程を調べてきた (Yamamoto et al., 1989, 1992, 1994)。その結果、培養下においても視床ニューロンの軸索は皮質4層で枝分かれを形成し、機能的なシナプス結合を作ることを報告している。また、タイムラプス観察法によって、皮質4層に軸索成長を停止させる要因や枝分かれを作り出す因子が局在することも示唆している(Yamamoto et al., 1997)。さらに、生化学的な処理を施した皮質切片上での軸索成長の解析によって、表層に分布するGPI結合型の分子が視床軸索の成長に対して抑制的に、またneural cell adhesion moleculeに特異的ポリシアル酸(糖鎖)が不適切な層での枝分かれを阻害することによって標的層特異的な分枝形成に関与していることを見出している(Yamamoto et al., 2000a, b)。現在、この分子機構の解明を目指して、層特異的に発現する遺伝子の探索を行っている。

2. 神経活動依存的な皮質神経回路の形成機構に関する研究

大脳2/3層ニューロンから水平に伸長する軸索(水平軸索)は同じ層で枝分かれを形成してシナプス結合を作るが、その神経結合の形成にはニューロンの電気的活動度が関与していることが示唆されている。しかしながら、実際に皮質ニューロンの電気的活動と軸索伸展や枝分かれなどの形態学的な動態との関係についてはほとんど知られていないのが現状である。また、神経活動から軸索の形態変化を仲介する分子機構についてもわずかな知見があるに留まっている。私たちはこの問題に取り組むために、大脳皮質切片を電極付培養皿上で長期間培養して、電気的活動度を制御しながら、あるいは候補分子を添加して、水平軸索の形態的変化の分析を行っている。これまでに、神経活動は皮質ニューロンの軸索伸長に対して抑制的に、枝分かれに対しては促進的に作用し得ることを示唆する結果を得ている。今後は上述したような目的に沿って、より長期的に変化する軸索成長・枝分かれ・シナプス形成の特性を遺伝子工学的な手法を導入して研究する。

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