GCOE外国人研究者等セミナー

前田 貴子(個体機能学講座 発生遺伝学研究室 (濱田研究室))

演題 Animal models of congenital deformities of the intestine and abdominal wall
演者 Peter Nichol
(Assistant Professor, Department of Surgery, University of Utah, USA)
日時

2007年 11月16日 (金) 14:00-18:00

場所 吹田キャンパス アネックス棟2階セミナー室


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報告

 十二指腸閉鎖はヒトで生じる先天性疾患の1つで、生後すぐに嘔吐や腹部の膨満が見られ、脱水症状に陥る病気である。十二指腸閉鎖は、胎児期に腸の内腔が 閉鎖し、開通しない事が原因と考えられているが、まだまだ原因がはっきりと解明されていない疾患である。Peter氏は今回のセミナーで、十二指腸閉鎖が 生じるメカニズムを明らかにするため、十二指腸閉鎖のモデル動物とされるFgfr2Ⅲbノックアウトマウスを使った解析を紹介された。
 Fgfr2Ⅲbノックアウトマウスの胎生11.5日胚の腸を調べたところ、すでにproximalの十二指腸が細くなっており、この時期から形態的な異 常が観察され始める。また、分子的な異常として、レチノイン酸の発現が消失しており、レチノイン酸合成酵素であるRaldh2の発現も、十二指腸内の将来 閉鎖を生じるであろう領域で途切れているのが観察された。
 今後、Fgfr2Ⅲbノックアウトマウスの解析がより進むにつれ、十二指腸閉鎖の原因が特定され、さらなる医学的治療方法の進歩につながると思われる。
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