Osaka University Global COE Program, System Dynamics of Biological Function

大阪大学グローバルCOEプログラム「高次生命機能システムのダイナミクス」は、2013年3月末をもって終了しました。

"おもろい"研究をめざして

「異分野融合で"おもろい"研究を目指す」というのが高く評価され、それがこのグローバルCOEプログラムの公式採択理由となっています。ここで我々が目指す"おもろい"は理屈抜きに"おもろい"であり感性で感じるものです。だから何を"おもろい"と感じるかはその人が普段接している環境や文化によります。"おもろい"がどれだけの深みと広がりを持つかは文化のレベルにも依存します。

 このグローバルCOEでは"おもろいなあ"と本人が満足し楽しく研究し、世界をも感激させる"おもろい"研究が生まれ、そこでレベルの高い文化を育てたい。そのために、国内外からいろいろなバックグランドや感性をもつ大学院生や若手研究者が集い、日常的に会話がなされるような環境づくりを目指したい。この5年間、このような考えで様々なプログラムを企画し生命機能研究科の文化を育んできました。多くの学生たちが海外に出かけて学会発表や共同研究をしました。学生が企画運営する若手合宿研究交流会は海外の大学院生や若手研究者も多く参加する国際リトリートとなり、そのなかで学生自らが異分野融合研究を目指す議論を活発に行うようになりました。豊かな国際感覚を備え困難な問題にも積極的に立ち向かう、これからの社会が求めるリーダーとなる若手人材が育ちつつあります。

 グローバルCOEプログラム採択を契機に"おもろい研究"が本拠点の合い言葉になりました。何を"おもろい"と感じるかは、その人が普段接している環境や文化によると書きましたが、心から何かを"おもろい"と感じられるためには時間と心のゆとりが必要です。その点では、グローバルCOE拠点に採択されたおかげでリサーチアシスタント制度を充実させることができ、研究科にとっても多くの学生にとってもこれは大変幸せなことでした。そのおかげで学生が"おもろい研究"のアイディアを膨らませ、それを実現するための基礎を身に付けられる教育環境を維持することができました。

 研究環境の面では、国際化と更なる異分野融合を念頭に、外国人研究員の採用も順調に進み、文化的にも異なるバックグランドのメンバーからなる研究チームで様々なプロジェクトを推進しました。世界に広く通じる"おもろい"ユニークな研究をめざすことができたと思います。各チームから世界トップレベルの研究成果が数多くあがり、チーム間では異分野融合を意識した協力関係が更に強くなりました。そうした異分野融合の波は当研究科を中心として外へ広がり、学外研究機関との大規模な連携プロジェクトに結びつき、すでにそれが動き始めています。学外の研究機関によるミッション指向のトップダウン型戦略研究と大学のボトムアップ型研究アプローチを融合させた全く新しい研究教育組織が、創立80周年を経た大阪大学に立ち上がろうとしています。真に"おもろい"研究を芽生えさせる準備が着々と整いつつあります。蒔いた種が成長し花開くまでには時間はかかるでしょうが、未来を見据えてユニークで夢のある研究を続け、22世紀においても輝き続ける大阪大学そして生命機能研究科の文化を育み、それを世界に向けて発信していきたいと強く願っています。

大阪大学グローバルCOEプログラム
「高次生命機能システムのダイナミクス」
拠点リーダー
柳田 敏雄
柳田 敏雄